Monday, 22 May 2017

India

ブログを書くのを中断していた間にも、休みが取れるときには、相変わらず旅の虫が離れる事はなく、世界の色々な所を周っていた。

娘を妊娠している間に訪れたのが、インド。

インドに行く度に空港を降りたとたんに感じる、あの独特の空気感、匂い。喧噪。混沌。
街中に広がる、美しい色彩。鳴り止まない街の音。
まさに、五感を使い、身体全身で生きている心地を実感できる場所だ。

もう数年経ってしまい、記憶が薄れてきてしまったが、今でも時折思い出すのが、旅の途中で休憩させてもらった民家の子供たちの笑顔。

どんな美しい建物よりも、有名な観光名所よりも、何処でもない何処かで出会った人たちの方が、一番温かい記憶として残っている。

今頃彼らはどんな風に成長しているんだろう?














Monday, 15 May 2017

Trip to Bosnia

先月のイースター休暇の間に、バルカン半島へ行ってきた。
当初はMontenegro だけを車で周る予定だったのだが、どうしてもBosnia 、特にMostarに行かなくてはいけない衝動に駆られて、国境を越えて数日Bosniaへ。5歳の娘に日頃から、世界で起きていること、歴史、戦争、難民について話してはいるが、実際、深い戦争の傷跡が残る街を見て、どういう風に話せばいいのか、と言葉を気をつけながら過去に起こったことを説明した。

ボスニア独立宣言後にBosnian, Croats, Serbs 間で繰り広げられた1993年のBosnian War。
戦争の背景も、民族浄化という言葉もよくわからない中学生だった私だが、モスタルの橋が崩れる光景、難民が泣き叫ぶ光景は強烈に記憶に残っている。


モスタルの街の中心街は、レストランもお店も立ち並び、一見復興を遂げたように見えるのだが、実際小さな通りに入ったり、中心街から外れ郊外を歩くと、弾痕の後が残り崩れかけた建物が放置されていたりして、戦争の傷が生々しく残っている。

20万人の人が命を落とし、200万人以上の難民を出したボスニア戦争。
あれから25年近くが経ったが、一体、人は何を学んだのだろうか?











Cuba

最後のブログを書いてから、何と6年も経ってしまった。
娘を出産し仕事に復帰し、漸くここのところ、母、仕事人以外の側面を考える余裕が出来て、ブログを再開しようと思い立ったのだ。

娘を出産してからも、相変わらず、旅への想いだけは消えることがなくて、昨年は娘を連れてCubaを訪れた。

ハバナで感じた、色、匂い、音、混沌、街から溢れ出るエネルギー。
身体の中から湧き出る喜び。

生きている事の証を感じた瞬間だった。







Sunday, 14 August 2011

Endless curiosity



今年の春・夏は今までに無いぐらいとても忙しい、でも充実した日々だった。仕事の合間を縫っては、さっと荷物をまとめて、一ヶ月に一度は何処かを旅していた気がする。まさに「理由のつけられない好奇心、現実的感触への欲求」が心身から湧き出てきて、アドレナリンが全快の日々。1日24時間じゃ到底足りない日々。

先週はロンドンでは暴動が各地で起きて、不穏な空気が流れていた。生きる意味も見出せずに、略奪強盗を行う若者達。そんな彼らの姿を見て、本当にやるせない気持ちになった。ほら、周りにあるものを見渡してごらんよ?耳を澄ませてごらんよ?社会には、世界にはこんなにも未知の可能性も、知るべきことも、学ぶことも、素敵なことに満ち溢れているのに。

Thursday, 28 April 2011

The Saffron Kitchen by Yasmin Crowther


最近読んだ本の中で、だんとつに良かったのがこれ、イラン系イギリス人作家Yasmin Crowther 著サフラン キッチン。

40年前に故国イランで起きた辛い経験を封印し、過去を背負いながらイギリスで生きる母マリアムと、イギリス人の夫との間に生まれた娘サラの視点で話が展開していく。ある日、マリアムが原因でサラのお腹の中の赤ん坊の命が失われてしまい、自責の念を感じたマリアムはイランへと独り旅立つ。時折どうしようもない程、寂しそうな表情を見せる以外は、決して過去について語ったことがなかったマリアム。


「きみがまた、ぼくを見つけにきてくれるまで、ここで待っているから」40年前の祖国追放により引き裂かれた恋人アリへの想い。父から受けた恐ろしい仕打ち。イランの封鎖的な社会の中での葛藤。


故郷マーズレーに戻ったマリアムは、封印してきた様々な想いや過去と対峙し、再生していく。イランへ母を追って行ったサラも、初めて真の母の姿を見出すことになる。

何十年たっても、異国に本当の安らぎを感じられない寂しさや、置いてきた過去に対する愛しい想い、望郷の念、共感できる想いがぎっしり詰まった一冊だった。

Wednesday, 27 April 2011

In between







去年に引き続き、今年もかなりの頻度で、ふらりと何処かへ旅している。先月のイスタンブール、先週のスイス。(旅行、と言うよりは懐かしい古い友達の訪問だけど。)

一つの場所に留まり数ヶ月が経つと、無性に落ち着かなくなり、そしてここではない‘何処か’に向かわなくてはいけない、という焦燥感に駆られる。

‘何処か’に向かう途中の、ある地点とある地点を結ぶ合間にいると、妙な安堵感を感じる。予期せぬ場所に降り立って何かが始まる可能性を考えてみたり、予期せぬ人たちとの出会いを想像してみたりする。一つの場所にある日常の中の、限られた現実・可能性からの束の間の脱出。
いつかは、そんな脱出をしなくても、自分が今居る場所に、深く居心地のよさや安堵を感じられる日が来ればいいのに・・・と思いつつ、もうしばらくはこの癖は抜けなそうだ。

Tuesday, 1 February 2011

夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです


この二日間、早く最後まで読んでしまいたい衝動と、最終の535ページに近づくにつれて終わらせたくない妙な刹那さを感じながら、夢中で読んだのがこの一冊。村上春樹の日本・海外のメディアによる過去12年間のインタビューをまとめた本だ。

私は本が大好きで、とにかく時間があれば何処にいても本を読んでいる。たまに人になぜそこまで本が好きなのか?と聞かれて上手く答えられない時がある。でもそう、この気持ち、この感覚を感じられる時があるからだ。Paul Austerを読む時にも感じる感覚なのだが、同じ心の流れというか感じ方をする人がいるんだ、という確信して、妙な孤独がじわじわ癒される感覚。

「僕は僕の心の中に深く暗く豊かな世界を抱えているし、あなたもまたあなたの心の中に深く暗い豊かな世界を抱えている。・・・(中略)我々は場所とは関係なく同質のものを、それそれ抱えていることになります。そしてその同質さをずっと深い場所まで、注意深くたどっていけば、我々は共通の場所に住んでいることがわかります。」

自分が何処から来たのか、人が何処にいるのか、そういう物理的な面に関係なく、心の奥底に広がる世界に在る共通するもので繋がりあえる、ということ。そういう同じ認識を持つ人に出会ったり、言葉に出くわしたりする時ほど、いつもどこかに付きまとっている妙な淋しさから開放される瞬間は無い。

Monday, 17 January 2011

Trip to New Zealand



約一ヶ月間仕事の休みを取り、ニュージーランドを旅してきた。発つ直前の期間は、本当にいろいろな意味で精神的にも身体的にも疲弊していたのだが、この旅を通して、その疲弊が遠い過去のように思えるぐらい癒され、新たなエネルギーを蓄積できたように思える。

雄大な自然に感動したのはもちろんだけれど、Motueka, Golden Bayなど滞在していた小さなコミュニティーで出会った人達の心の温かさ、ライフスタイルが今回の旅で一番感銘を受けた。フォーマリティ無しに、誰もが気軽に友人や隣人の家に立ち寄ることができる'open house'が普通の生活。自分の庭で育った採れたての野菜や果物を持って、ちょろっと立ち寄り、地元のワイナリーで作られたワインを飲みながら、おしゃべりする。日が昇れば、波の音を聞きながら海に出る。そんなシンプルな生活。
ロンドンのような都会で働いて生活していると、日々の忙しさに追われて、物質的豊かさは手に入れることができても、精神的豊かさが欠如していると感じることが多々ある。そんな枯渇してささくれだっていた心が、シンプルだけれど温かさに満ちた生活にじわじわ癒されていった。

Friday, 3 December 2010

Reflections on a cardboard box - Paul Auster

".... There are difficult days for the poor. We have entered a period of enormous prosperity, but as we rush down the highway of larger and larger profits, we forget that untold numbers of people are falling by the wayside. Wealth creates poverty. That is the secret equation of a free market economy. We don't like to talk about it but as the rich get richer and find themselves with greater and greater amounts of money to spend, prices have been going up....


..... The heat is rattling in the pipes, and the room is warm. Outside, the sky is dark and the wind is lashing the rain against the side of the house. I have no answers, no advice to give, no suggestions. All I ask is that you think about the weather. And then, if you can, that you imagine yourself inside a cardboardbox, doing your best to stay warm...... "

クリスマスが近づくこの時期、ロンドンの繁華街Oxford Circusは毎年、煌びやかなネオンに飾られる。行き交う人々の手は、買い物袋でいっぱいになっている。そんな賑やかな雑踏の中を歩きながら、ふっとPaul Auster の散文集の中の一つReflections on a cardboard boxを思い出した。

寒さが厳しくなるこの時期、とても気になることがある。でもそれはそんな煌びやかなネオンやショップのウィンドウに並ぶ華やかな洋服じゃない。その側でダンボールをひいて眠るホームレスの人達だ。色々な事情を抱えて、道端で眠るという選択枠しか持てない人達。

イギリスの政権が保守党に交代して以来、社会の底辺にいる人達への補助が減らされる政策へとシフトしてきていて、尚更最近、彼らのことが気になって仕方ない。「働かない怠惰な奴が悪い」、そう思う人達も多いのかもしれない。でも、好き好んでホームレスになる人はいないだろうし、働けない様々な事情、理由があるんだと思う。

仕事の後の疲れを癒す為に、美味しいワインを買おうと思って財布に入れておいたポンド札。ワインを忘れて、今夜ダンボールの中の彼らが少しでも温まって眠りにつけるように、それで温かいスープでも買ってもらうことにしよう。

Sunday, 14 November 2010

government of the people, by the people, for the people

"I want to hear the voice of the people, after that we will decide what we want to do" 
解放後、アウンサンスーチーが民衆に語りかけた言葉だ。

ビルマの民衆が真の民主主義を手に入れられるには、きっと想像をこえる程、これから厳しい道のりが待っているんだろうと思う。南アフリカでネルソン・マンデラが牢獄から解放された時と違い(デクラーク政権になり、アパルトヘイトの終焉が明らかだった)、ビルマでは現在も軍事政権が国を支配しており、反対勢力と歩み寄る柔軟な姿勢は見えない。政治的な理由で投獄されている囚人は2000人以上だ。

でも、"Do not give up, there is no reason to lose heart" アウンサンスーチーがそう語りかけるように、最終的に民衆の力が勝つ、そう信じていたいと思う。歴史だって裏切っちゃいない。
ベルリンの壁の崩壊、東欧諸国での民主化・独裁政権の崩壊、フィリピンでのピープルズパワーによる独裁政権打倒、コストニツァ主導によるユーゴの民主化・・・

世界を見渡すと、政治的な理由で人々の言論の自由や人権が虐げられている国がまだまだ存在し続けている。今年のノーベル平和賞受賞者であり民主活動家の劉暁波が投獄されている中国、人権侵害、弾圧が日常茶飯事で行われているイラン・・・

ビルマをはじめ、そういう国々にもいつの日か真の「人民のための人民による政治」が実現される日が来ればいいな、と心底願う。他国や誰からかに押し付けられる形ではなく、民衆の声が聞かれる、真の民主主義が。

Thursday, 11 November 2010

Aung San Suu Kyi

7日にビルマで20年ぶりの総選挙が行われ、選挙が終了する13日にアウンサン・スーチーが自宅軟禁から解放されるかもしれない、というニュースが数週間前に流れた.
あと数日だ。
解放に備え、息子のKim Arisがタイに入国し、ビルマへの入国許可を待っているらしい。10年ぶりの母との再会。刻一刻と迫るその瞬間を今どんな風に待ち受けているのだろう?

自国の民主化のために、そして民衆の自由のために自分の人生を犠牲にして、闘ってきたスーチー。解放後、また政治的行動を起こすんだろうか?

遠い場所で起こっている事とは言え、何だか、毎日気になって仕方が無い。

Monday, 11 October 2010

Susan Sontag


職場の自分のデスクの壁に、アメリカの思想家、作家であるSusan Sontagの下記の言葉(「良心の領域」の序文)が貼ってある。

「人の生き方はその人の心の傾注(アテンション)がいかに形成され、また歪められてきたかの軌跡です。人はつねに成長します。注意力を増大させ高めるものは、人が異質なものごとに対して示す礼節です。新しい刺激を受けとめること、挑戦を受けることに一生懸命になってください。(中略)
傾注すること。注意を向ける、それがすべての核心です。眼前にあることをできるかぎり自分のなかに取り込むこと。そして、自分に課された何らかの義務のしんどさに負け、みずからの生を狭めてはなりません。傾注は生命力です。それはあなたと他者をつなぐものです。それはあなたを生き生きとさせます。いつまでも生き生きとしてください。」

時折、この言葉やソンタグの本を本棚から引っ張りだしてきては、繰り返し読んでいる。日常のルーティーンの中に埋もれてしまいそうだと感じるとき、世界で起っていること、色々な物事へ目を向ける余裕が無くなって来ているなと感じる時、思考や物の見方が浅く狭くなってきているな、と感じる時に。

人に「一番怖いと思うことは何か?」と聞かれたら、お化けでも墜落事故でもなく、間違いなく「思考が停止する事、感じ取る心が無くなる事、外界で起きている物事や、他者への関心が無くなる事」と答えると思う。


忙しい日常の中で常に、世界、社会、文学、芸術、政治、等々、「日々の現実」から遠いものへ関心を持ち続け、意見を持ち続けるのは中々難しいものではあるが、心に少しでも余裕のある時には、ふっと自分のアテンションを、そして耳を、「外」のものへ傾けていたいと思う。そして色々なものを考え、感じ、成長し続けたいなと思う。


原文は下記の通り。

The pattern of people’s lives is a track based on how one’s attention has been formed and how it has been warped. Forms of attention are exactly the outcomes of education and culture themselves. People always grow. What increases and elevates one’s attention are the proprieties that people show against alien things. It’s hard to take in new stimuli and to work on it.
Watch for censorship. However don’t forget it –the censorship that lurks in the depth of society and in one’s personal life is, “self”-censorship. Read books a lot. Books filled with something big that awakes pleasure or that deepens you. Keep up your expectations. The books which aren’t worthy of reading twice aren’t worth reading. (By the way, we can say the same thing about movies.)
Be careful not to sink into the slam of words. Try to imagine the specific, lived reality. For example, the word such as “war.”
Don’t think about yourself, what you want, what you need, or what you are disappointed in, as much as possible. Don’t think about you at all or at least for half of your living time.
Move around. Go traveling. Live abroad for a while. Never stop traveling. If you can’t go far away, in that case go deeply into places you can be by yourself. Even if time is disappearing, places are always there. Places compensate for time. For example, feelings that the past has not already been a burden.
In this world, businesses are dominant activities, and making money is a dominant standard. Maintain the philosophy of places to counter business or don’t care about business. If you want to be by yourself, you can be a power to counter the things that are weak and lack heart. Hate violence. Hate the decollation and narcissism of the country.
Imagine at least once a day that if you are one of the majority who live on the earth without passports, fridges, and phones and who have never got on planes.
You should be skeptical against the government of your country. Be skeptical against other countries governments as well.
Not to be fair is difficult. Therefore, reduce your fairness more than now. Laughing is good as long as you don’t intend to kill your emotions.
Don’t accept relationships which protect you or are despised by others. -If you are a woman, that can happen through your whole life. Cope with humiliation. Scold mean men severely.
Pay attention. Paying attention is the heart of it all. Take what there is in front of your eyes as much as possible. Then, don’t narrow your own life to lose duties which are imposed on you.
Paying attention is vital. It connects you to others. It makes you passionate. Always be passionate!
Keep your territory of conscience….


Monday, 27 September 2010

Nitin Sawhney



昨日出席した結婚式の、私の席の隣に座っていたのがミュージシャンのNitin Sawhney!!
インド系イギリス人のプロデューサーで、drum&bass, electronica, jazz, flamenco, そしてインドの伝統音楽を取り入れた曲を作っている。

実は昨日会うまで曲をじっくり聴いたことが無かったので、今日さっそく2枚のアルバムを買ってみたのだが、あまりに良すぎてかなりはまっている。

一枚目はLondon Undersoundというアルバム。2005年にロンドンの地下鉄でテロリストと間違えて警察に射殺されたJean Charles de Menezes 誤殺事件にインスパイアされて作られたアルバムらしい。改めてcultural diversityとは何か、私達の暮らしているはロンドンはどう変わりつつあるのか?を問いかけるアルバムだ。drum&bassをベースに、ラテン、アジア、アフリカなど様々な声や音が融合されていて、ロンドンの多様性が音楽に乗せて一枚に凝縮されている感じだ。目を瞑ってアルバムを聞くと、街角ではスパイスの香りが漂い、一本先のストリートでは陽気なアフリカン達が陽気に笑い、踊り、その隣の通りではカフェでコーヒーを啜るヨーロピアン、みたいなそういうロンドンの日常の風景が鮮明に映し出される感じ。

2枚目に購入したのはHuman というアルバム。こちらはかなりmellowな感じな曲が多くて、長い夜更けに美味しいワインを飲みながらまったり聴きたい曲が詰まっている。個人的には特にSay HelloとFragile Windというトラックが気に入って、リピートして聴いている。

こんな素敵な音楽を作っているNitinにもっと話しかければ良かった・・・と後悔!

最近本当に、inspirational な音楽、本、詩、色彩、風景など様々な素敵なものに出会うことが多くて、心が躍る、ドキドキする毎日だ。